2016年1月28日木曜日

le Roman


松島のCafe Loin(カフェ・ロワン)が震災後、le Roman(ロマン)として帰って来た。




震災で全壊し暫く閉店していたのだが、町の復興まちづくり支援施設として建て替えられた。
よって、震災前のようにカフェスペースだけでなく。避難所機能やコミュニティ拠点機能も追加された建物になったようだ。

ガラスを多用し、展望・眺望を活かした設計に。
(設計は松本純一郎設計事務所によるものなのだそうだ。)







コーヒーを飲む足下には、桜の木が続いている。
これは、きっと春には桜の絨毯が観れるのではとイメージしてみる。
散った花びらではなく、枝に咲いた花の贅沢な絨毯が、だ。

桜や松の木の向こうには海が見え、船の往来も見える。
震災前の眺望と空間が帰ってきたと実感する。







写真は昨年秋に撮ったもの。
春、初夏あたりにもまた訪れたい。




お気に入りの場所をつくる、というのもまちを楽しむ術の一つではなかろうか。
公園、街角のベンチ、海辺の眺め。そして、店。

今回もSo Whatで。


<予告>
震災関連本の読書記(たぶん70冊くらい)を2月から3月にかけて綴って行くつもりです。
震災から5年という一つの節目が、あと一ヶ月程でやってきます。

2016年1月20日水曜日

アルクアラウンド001:谷中スリバチ半日ツアー

本ブログでは誠に遅い挨拶になってしまいました。
今年も宜しく御願いいたします。
相変わらずSo What系ブログとしてゆるく、マイペースで行ければと思います。


さて。

新春からまち歩き三昧であり、嬉しい限り。

昨年末のNHKのブラタモリ日光編の放送を受けて、地元日光でもまち歩きを新春早々に二回開催した。
こちらは、主催者・ガイド側なので、バタバタしながらの組立であったが、両日とも参加された方々と一緒に地元「日光」を見直す大切な時間となった。
この話しは、また別の機会にしたい。
(春以降も、日光のまち歩き「日光ぶらり」は開催予定。お見逃しなく。)


東京スリバチ学会さんの企画「スリバチバー」の関連企画として1月11日(月・祝)に開催された谷中スリバチ半日ツアーに参加した。

9:30〜12:30の約3時間で根津から谷中、上野までガンガン歩きつくすコース。


異人坂の上に立つ。

異人坂上からの眺め。


ハイライト的な坂道。

根津神社。

根津神社の庭園にもスリバチ状であるが故の水の流れが。

ふれあいの杜。杜とともに残る自然地形。





小学校が、谷地に建っている。自然と複雑な構造に。

ビル間にスカイツリーを望む坂道。

皆川さん、説明中。

須藤公園手前の坂。

須藤公園。

須藤公園の弁天。

途中には根津神社、谷中の商店街、へび道、上野東照宮などの立ち寄りポイントもある。
谷中では買い食いも。

谷中商店街の往来。店先のビールケース空間は良い。

おやつタイムで甘酒。
谷中商店街の酒屋さんで出している酒粕のもの。

猫。半分程寝落ち。
眠り猫ではない。

お馴染み、谷中銀座。
この風景をこの地点から眺められるのも、スリバチ地形であるからこそ。

お地蔵様。谷中にて。

鳥居のプロポーション。良い。
谷中にて。

藍染川跡周辺には、ポンプ井戸が多く残る。
染物屋、洗濯屋、銭湯も見られた。
谷中にて。


不忍池に流れ込む藍染川の作ったスリバチ地形を体感しつつ、町の風景を味わう。
特にこの辺りは、生活景が良い。
つまり、生活景と道路が接近する、路地はやはり素晴しい。

最後には、上野東照宮にお参りし、今日の清水の舞台を模したと言われる清水観音堂の舞台にて解散。

地形、眺め、生活景。それらを歩いて見れる素晴しいコースだった。
(お参りも買い食いもできた。)

ヘリを上り下りするのも良いが、ヘリに沿って歩いてみるのも良い。

上野東照宮

清水観音堂

清水観音堂にて。
東京スリバチ学会の皆川会長の後ろ姿。


参加者に配布されたマップ(右)と、帰りがけに浅草の書店で偶然見つけた
「上野・浅草・隅田川歴史散歩」という古地図と現代地図の比較地図帳。(左)
丁度歩いたコースが載っていた。台東区が発行しているもの。


しかしこういう企画に50人近く集まる東京スリバチ学会さん、恐るべし。
(大阪、京都、神戸、名古屋からの参加もあった。)

やはり、視点なのだと思った。

谷中には何度も訪れているけど、夕やけだんだんのあの場所がヘリであるが故、などと意識した事はなかった。
すっかりアスファルトとコンクリートと建造物に飲み込まれてしまったように思える東京の町も、一つ一つの地形に意味を残しており、時には上手く活用している。
また、住まう人々の生活にも大きく影響している。
ということが、地形を意識しながら歩いてみることで、よく分かる。

日光門前も、地形の(特に微地形の)読み解きをはじめ、ガイドコースづくりを進めているところ。
やはり、鍵は水にあるのだけど。
そして、日光でも地形と生業が、まちの構造に大きく関係しており、この事はどこも変わらない、という結果がどうやら導き出せそうなのだ。

学び楽しみつつ、色々と参考にさせていただきたいと思っている。

と、書いている内に、昨秋に町田のフットパスを歩いた事を、書こう書こうと思って未だ書けていない事を思い出した。
日光門前のまち歩きの話しと合わせて、またの機会に。

東京は、面白い。
そして地形を読み解くまち歩きは、面白い。

今夜もSo Whatで。